2014年2月23日日曜日

村上海賊の娘

   

村上海賊の娘 上巻    下巻

上巻
塙直政が亡くなった天王寺合戦の中で能島村上水軍の娘景と泉州海賊の七五三兵衛の出合いとそれぞれの人物設定を紹介。
それにしてはちょっと長い。

下巻
木津川口海戦での村上水軍と泉州侍の戦いを描く。史実の網を潜って村上景と眞鍋七五三兵衛の個の闘いをエンターテイメントとして表現している。


☆☆☆☆★

追記 FACE BOOKに本屋大賞はとらないな。と書いたらとってしまった。

2014年2月18日火曜日

聖なる怠け者の冒険



聖なる怠け者の冒険 森見登美彦 朝日新聞出版

森見氏得意の京都狸もの。

とある企業の食品に関する研究所に勤める小和田君が一応主人公。
祇園祭、宵山の一夜、ぽんぽこ仮面とそれを捕まえようとする様々な集団とぽんぽこ仮面を助けようとする人たちの攻防。

冗長であった。読まなくても良かった。

☆☆☆★★

2014年2月15日土曜日

たぶんねこ


たぶんねこ 畠中恵 新潮社

しゃばけシリーズ。安定した面白さでした。

1話 跡取り三人
お馴染み廻船問屋兼薬種問屋の跡取り息子一太郎と塗物問屋武蔵屋幸七、煙管問屋松田屋小一郎が大貞の親分の思惑に乗り金儲けをして競いあうことに。親分の思惑は・・・。

2話 こいさがし
長崎屋に行儀見習としてやってきた於こんが一太郎が大貞の親分の右腕の富松から相談された見合いを混乱に・・・。

3話 くたびれ砂糖
安野屋に修行に行っている栄吉が、新入りの平太、梅五郎、文助の世話係となったが・・・。

4話 みどりのたま
病気で弱って神の庭に戻れなくなった妖狐の古松、と記憶をなくした仁吉。これから二人(二匹)はどうなるのか・・・。
 
5話 たぶんねこ
神の庭にいた幽霊月丸、江戸が恋しくなり大入道の巾着に入って長崎屋にやってきた。鳴家と一緒に巾着に落ちた一太郎と月丸の運命は・・・。

☆☆☆★★

2014年2月11日火曜日

ランチのアッコちゃん


ランチのアッコちゃん 柚木麻子 双葉社

あっという間に読める4話。優しくてめげない女達のお話し。

1話 ランチのアッコちゃん
  4年付き合った男に振られたばかりの出版社に勤める派遣OLの三智子。上司のアッコ女史から1周間のランチの交換を持ちかけられる。三智子が作るお弁当をアッコ女史が食べ、アッコ女史がいつも行く外食を三智子が食べに行く。
 三智子は外食先で知らなかったアッコの一面と、三智子の知らなかった世界、人々を知る。

2話 夜食のアッコちゃん
 出版社は倒産し、三智子は新たな職場で正社員と若い派遣社員の間に挟まれ苦悩する。そんな時偶然、アッコちゃんに出会う。「東京ポトフ」と描かれた車で移動販売をしているアッコちゃんに三智子は一緒に働きたいと申出て、1周間、夜間の仕事に付き合うことになる。
その中で三智子は今の職場での問題を解決するヒントを見つける。


3話 夜の大捜査先生
 かつてやんちゃだった頃の女子高の恩師に偶然逢う。恩師は以前の自分と同じような生徒追いかけている途中だった。
 三智子らしき女性が重要な役割で出演。

4話 ゆとりのビアガーデン
 ゆとり世代で会社に馴染めず辞めていった新入社員と行き詰まった社長のお話し。女は強く優しいと思わせるお話し。三智子らしき女性がちょい役で出演。


☆☆☆☆★





とっぴんぱらりの風太郎


とっぴんぱらりの風太郎 万城目 学  文艺春秋

子供時代を伊賀の柘植屋敷で忍者として育てられたちょっと抜けた所のある風太郎と瓢箪ののもののけ因心居士との関わりを中心に、風太郎にとっての疫病神的なハーフの忍者黒弓とのズッコケコンビが引き起こす騒動。公家の御曹司と言われるひさご様、柘植屋敷の仲間の常世、蝉、百一とともに大阪冬の陣から夏の陣を生きてゆく。

2014年2月10日月曜日

昨日のカレー、明日のパン


昨夜のカレー、明日のパン  木皿 泉  河出書房新社

ほとんどテレビドラマを見ないから木皿泉さんを知らなかった。ご夫婦で木皿泉ってことらしい。
淡々と重たいものも軽く、少しコミカルに描いていて、読んだ人の心がほんわかしてくるお話でした。

1話 ムムム
  テツコとギフ登場。ムムムが笑い岩井さんは大吉。

2話 パワースポット
  CAは笑えなくなり、産婦人科医は突然笑い、坊主は正座ができなくなりパワースポットをつくるのだった。

3話 山ガール
  ギフ、山ガールと山に行き同じ星に生まれてオレたちは生死を共にしているんだと気付く。

4話 虎尾
  虎尾は一樹の車を引き取り、テツコと虎尾と正座できなくなった坊主でお墓に行く。

5話 魔法のカード
  岩井さん480万円小学生に取られる。

6話 夕子
  夕子は連太郎に包丁を渡す。

7話 男子会
  ギフ、女に騙され家出する。

8話 一樹
  水玉の傘に、「昨夜のカレーに、明日のパン」

☆☆☆☆★

2014年2月2日日曜日

政と源



政と源 三浦しをん 集英社

銀行を退職し妻、娘に見捨てられた有田国政とつまみ簪職人の堀源二郎の幼なじみとしての憎まれ口をききながらの友情を中心に源二郎の弟子吉岡徹平とその恋人マミちゃん、国政の家族との関係を語るお話。

物自体は見知っていたが、つまみ簪という名称をこの本を読んで初めて知った。

さっと読める漫画のようなお話だったが、こんな話を書くから私は三浦しをんを男だと勘違いしてしまうんだ。

☆☆☆☆★