2015年8月5日水曜日

八海山 宮野屋

壇一雄の「わが百味真髄」の中で紹介されているらしい。本物は読んだことがない。
前から行きたいと思っていたけれど、なかなか機会が無かった。ちょうど小出で1時間ほど時間があったのでちょうど良いとおもいカーナビさんに導かれ向かった・・・・が、迷子になった。

やっとで到着。
突出しは季節の野菜の揚げ浸し。なす、ズッキーニなど。



漬物(きゅうりの浅漬け・古漬け、なす、糸うり)と薬味のクルミ。(2人分)



薬味(ネギ、紫蘇の実、ワサビ、あと1つなんだったろう)

山菜天ぷら (フキノトウ、こしあぶら、あんにんご、はじかみ、こごみ、木の芽)

もりそば 普通もり。ふのりとヤマゴボウのつなぎだけれどそれほどつるつる感はなく、確かな田舎蕎麦といったところ。
また食べたいと思わせるお蕎麦でした。



入口にはぜんまいならぬ蕨が干してあった。塩漬けにするのだろう。

八海山尊神社にお参りして本来のお仕事に・・・。


追記
「わが百味真髄」読みました。
宮野屋の部分を抜粋

そうだ、ひとつ、とびきり素朴な、山家ソバの店を紹介しておこう。それは信濃ではない、越後だが、国道十七号線を三国峠から長岡の方に向かってどんどんゆく。
やがて、六日町を越えて、五日町にさしかかるあた、道路は坦々たる直線コースに変わるだろう。
そのあたりで、八海橋という橋のありかを聞いてみるがよい。道を八海橋の方に右に折れ込んで、その八海橋を渡る。
八海大明神の在所をたしかめながら、もう一度、細い道を右に折れ込む。
山道は辛うじて車を通すだけになり、山家一つ見当たらない、淋しい山中に入り込んでゆくだろう。こんなところに、ソバを食べさせる店などある筈がないと思うk頃、「八海大明神」の大きな石柱が立っている。
ここで車を降りて、セセラギの音の方に向かって谷間に下ってゆくと、八海大明神の社が見えてくる。
山上から流れ下ってくる水の音のほかには、声ひとつない。蛇のヌケガラがそこらに一つ、二つ。あたりには山の息吹きのような霧が、襲いよってきて、神殿が見えたり、かくれたり。
その宮前に「宮野屋」という、山家ソバの店が一軒あって、ワラジだのワラ草履だのを、吊るしている筈だ。
そこで、ソバを打ってくださいと頼むがよい。多少の時間はかかるかもしれないが、まさしく「霧下」の、自家の畑でとり入れた、新ソバを打ってくれること、間違いなしである。
私は、この数年来、八海山の「宮野屋」のソバほど、山家らしいソバを口にしたことがない。